ドイツ不動産市場調査1

さて、やっと不動産の話をしていきましょう。

前提として、私のドイツでの不動産投資スタイルは、不動産を購入し、中長期にわたって賃貸し、売却するという、いわゆる最もスタンダードな投資です。投機的な投資は、よほど優良な話でない限りはしないと思います。

投資用の不動産を買おう!と思った時、どの都市のどのエリアにどういう物件を買うのか、を十分に検討することが最も大切なのは、ドイツでももちろん同じです。

首都圏で物件を買う!と言っても、千葉や埼玉で買うのと東京で買うのは異なりますし、東京で買う!と言っても足立区で買うのと渋谷区で買うのでは異なります。

不動産市場は、非常に大きな市場です。究極的には、どのエリアで買っても、価格やリノベなど努力をすれば満室にすることは不可能ではないかもしれません。ですが、リスクをできるだけ軽減し、利益を確固たるものとしていくためには、周到な市場調査が不可欠です。

ということで、まずは、周到な市場調査から。

最初に、ドイツ基本事情をおさえておきましょう。

ドイツの面積は、約357万kmで、人口は8280万人で、人口密度は234人/km。16の連邦州から構成されています。ちなみに日本は、面積377万km、人口は127億人、人口密度は335人/kmなので、日本に比べるとドイツの方が規模は小さいです。もっとも、多くのドイツ人は、自国の方が大きいと勘違いしてますが、、、。

少子高齢化そのものは引き続き社会問題ですが、人口は移民の受け入れによって増加傾向にあります。2016年のデータでは、ドイツでの出生約74万人、死亡約93万人、これに移民流入約82万人をぶつけて、63万人の増加に転じています。ドイツがあれだけ積極的に移民を受け入れてきたのは、この人口減少を補うためなのです。

余談ですが、ドイツは移民に対して、イギリスなどと異なり、完全な同化政策を採っています。査証の申請延長には、ドイツ語能力の証明が義務づけられており、移民局での対応は、すべてドイツ語。同化コースとして格安のドイツ語講座も設けられています。私も単なる配偶者なのですが、どうやら結婚詐欺じゃないかと疑われているようで、長期査証すらをまだもらえません笑。

ドイツというと、欧州の中でも非常に先進国的なイメージで語られることが多いかと思います。でも実際は、旧西ドイツ圏と旧東ドイツ圏とではまだまだ天地ほど経済格差があります。そう、この国は1990年、つまり27年前までは完全に分断されていたのです。スイスのPrognos老舗経済調査コンサル会社の経済の見通しを見ると、これはとても顕著に現れています。

以下は、ドイツ国内で将来的な経済発展の見込めるエリアをマップで示したものです。

旧東ドイツ圏で、将来性のある都市は、ベルリン、ドレスデン、イェーナ、続いてポツダムライプツィヒ、マグデブルグで、それ以外は、チャンスが非常に少ない全くないということになっています。

ベルリンは、ドイツの首都で350万人の最大都市ではありますが、旧東ドイツの中心に位置しますので、旧西ドイツの人にとって精神的にはかなり遠い存在です。物価も旧西ドイツに比べて、首都にしては物価がまだまだ安いです。不動産価格もそれなりに上がってしまいましたが、それでも第二の都市ハンブルグや第三の都市ミュンヘンに比べると、比較的安いと言えます。

人口感覚がある方はピンとくるかもしれませんが、ドイツ最大都市の人口でも350万人ですので、横浜市より少し小さいくらいなのです。そう、ドイツの人口分布は、日本のように都市に人口が極度に集中するのではなく、小規模都市が多数あって、各地に人が分散して住んでいるというところに特徴があります。そしてこのことは、不動産を購入しやすい都市が無数にあるということも示しているのです!

ドイツ経済は、やはり南部が圧倒的に元気です。ハンブルグも良いのですが、ハンブルグの周りが静かなので全体的な盛り上がりに欠けます。でも経済が元気なところは、やはり不動産が割高になってしまうものです。予算や住居の種類にもよりますが、おしなべて、有名都市の周辺のベットタウン、あるいは有名都市から数十キロの周辺にある中小規模の都市で、人口がそれなりに多く減少していないところ、というのが狙い目になります。

ドイツで不動産を買うとき、チャンスなしと言われているエリアは、余程の強い理由がない限り、ひとまず避けた方が良いでしょう。